【ChatGPT】社内で共有したいプロンプト作成ルール&テンプレ
今年になって世間的に大きく注目を浴びたサービスの一つに、OpenAI社により提供されている人工知能チャットボットである「ChatGPT」があります。
弊社内でも今では「分からないところがあったら、ひとまずChatGPTに質問を投げてみて、それでも分からないようであれば、こっちに質問するようにしてください」という指示出しが標準的なものとなりました。
しかし、ChatGPTの台頭とともに、日本における学校教育の「ある側面」も強く意識するようになってしまいました。
ようは、「問題点を言語化して相手に対して伝える能力」が学校教育で充分に培われていないせいで、個々人の「問題を言語化する能力」に著しいばらつきがあると感じるようになったのです。
優秀な人工知能チャットボットが登場しても、的を射た形式で質問を出来る人が一握りなら意味が無いですよね。
ですので、今回は弊社スタッフ向けのルールおよびテンプレートを備忘録代わりに記載していきたいと思います。
そもそもChatGPTにはどのような質問をするのが向いている?
結論から言うと、以下のような質問が向いていると思います。
- 対象(事象)を示唆する具体的なキーワードが不明な質問(=検索エンジンでどう調べてよいか分からない質問)
- 答えが明確に存在している質問
- プロンプト内で前提条件を完結出来る質問
一つ目は恐らくChatGPTの最も革新的な部分ではないでしょうか?
例えば、従来の検索エンジンであれば「大型で、人懐こく、勇敢な犬種」を知るには、まずGoogle検索で犬種の一覧を確認し、その条件に適合する犬種を選んでいくというのが標準的な調べ方でした。
「大型の犬種」や「人懐こい犬種」「勇敢な犬種」を紹介しているウェブサイトはあっても、「大型で、人懐こく、勇敢」という複合条件に完全合致する犬種を、まさに紹介しているウェブサイトが存在しているかは分からないわけです。
ところが、ChatGPTの台頭はそのような複合条件による「逆引き検索」も可能にしてしまいました。
プロンプト:
大型で、人懐こく、勇敢な犬種にはどういったものがある?
回答(GPT-4):
人懐こく、勇敢な性格を持つ大型犬種には多くの選択肢があります。以下はその中からいくつかの代表的な犬種を挙げます:
1. ゴールデンレトリバー:非常に親しみやすく、家族と子供たちに愛される性格の持ち主です。知性が高く、訓練しやすい。
2. ラブラドールレトリバー:ゴールデン同様に親しみやすく、遊び好きで知能が高い。
3. ジャーマン・シェパード(独:ドイツの羊飼い犬):警察犬や救助犬としても用いられる勇敢な犬種。知性が高く、訓練に適しています。
4. ボクサー:活発で社交的、かつ勇敢な性格を持ち、家族に非常に愛情深い。
5. ロットワイラー:適切に訓練と社会化を行えば、非常に忠実で愛情深い犬となります。力強く勇敢です。
6. セント・バーナード:元々救助犬として活躍していたため、親しみやすく勇敢な性格があります。
7. グレート・デーン(大型デンマーク犬):その大きさに反して、非常に優しく愛情深い「ジェントルジャイアント」とも称される犬種です。
8. ニューファンドランド:水難救助犬としての歴史を持つこの犬種は、優しく忠実で、家族を守る勇敢な性格があります。
これらの犬種は、人懐こく、勇敢な性格を持っていますが、飼育や訓練に際しては、それぞれの犬種の特性やニーズをよく理解し、適切なケアや教育を施すことが大切です。
二つ目(=答えが明確に存在している)というのも重要です。
ChatGPTは、個人的な経験に基づく「価値観」を提示してくれるワケではありません。
あくまでこれまで学習してきたデータに基づいた「最適解」を、「最適解」が得られない場合には「判断材料」を提示してくれるに過ぎないのです。
プロンプト:
「晴れの日」と「雨の日」。どちらがより魅力的ですか?
回答(GPT-4):
「晴れの日」と「雨の日」、どちらが魅力的かは、人によって異なりますし、目的やシチュエーションによっても感じ方が変わるでしょう。以下、両者の魅力について簡単に述べます。
晴れの日の魅力:
1. アクティビティ: 外出やアウトドア活動、スポーツなどを楽しむのに適しています。
2. 気分の向上: 陽光が心地よく、気分を明るくしてくれることが多いです。
3. ビタミンD: 日光を浴びることで、体はビタミンDを生成します。これは骨や免疫システムの健康に役立ちます。
4. 明るい風景: 青い空や鮮やかな緑など、色鮮やかな風景を楽しむことができます。
雨の日の魅力:
1. リラックス: 雨の音は多くの人にとってリラックス効果があります。
2. 涼しさ: 熱い日には、雨が涼しさをもたらしてくれることがあります。
3. 育成: 自然や農作物には雨が必要です。雨は植物を育て、乾燥地帯を潤します。
4. 美しい風景: 雨上がりの空や虹、雨滴がついた花や葉っぱなど、特有の美しい景色を楽しむことができます。
5. 家での過ごし方: 本を読んだり、映画を見たり、家でのんびりと過ごすのに良い機会です。
結局、どちらが魅力的かは、あなたの好みやその日の気分、予定によって異なるでしょう。晴れの日と雨の日、それぞれの日を最大限に楽しむことが大切です。
上記は「事実の羅列」なので、「ある人格」の「価値観」として読んだときにすごく退屈ですよね。
「これは、こうだ」というような「踏み込んだ回答」が出来ない。
ですので、筆者は個人的に、一般的に期待されているほどには「ブログの草稿を書く」などのタスクにChatGPTは向いていないと考えています。
人格固有の「意見」があるワケではないので、アクセス数を稼ぐことの出来るようなコンテンツにならないと思ってます。
三つ目(=プロンプト内で前提条件を完結出来る)も忘れてはいけません。
(GPT-4になり、だいぶ緩和されましたが)プロンプトで入力可能な文字数上限や内部的に参照されている会話履歴数には、相変わらずシビアなものがあります。
人間が10年前にあった出来事を思い出し、「そういうえばあの時の〇〇はこういうことだったんじゃないか?」と問いかけるような形で、前提条件を参照することは出来ないという事です。
どのようにプロンプトを投げかければよいのか?
ここでは筆者が心掛けていることを紹介しましょう。
- 冒頭で会話の概要を説明する。
- 主語/述語/目的語をはっきりさせる。
- 質問文の中に必要な前提条件を全て書く。
- 会話の前提となる過去のやり取りは、質問文内で必ず参照する。
- なるべく指示語を使わない。
冒頭で会話の概要を説明する。
これは、人間の場合で考えてみれば分かりやすいと思います。
以下の文章が続けて何を言おうとしているのか判断可能でしょうか?
「相変わらず今日も暑いなあ。」
上記の箇所だけでは会話の意図を判断できません。
「相変わらず今日も暑いなあ。でも、沖縄はもっと熱いんだろうなあ。」
これでもまだ会話の意図が分かりません。
「相変わらず今日も暑いなあ。でも、沖縄はもっと熱いんだろうなあ。何か効果的な熱中症対策はない?」
ここで初めて会話の意図が「効果的な熱中症対策を問う質問」であるということが分かります。
上記の会話で問題なのは、「何か効果的な熱中症対策はない?」が出てくるまで、「相変わらず今日も暑いなあ。」や「沖縄はもっと熱いんだろうなあ。」が「必要な前提条件」かどうか分からず、判断を保留し続ける必要があるということですね。
以下のようなプロンプトに変更してみましょう。
質問です。来週、沖縄に出張するのですが、何か効果的な熱中症対策はありますか?
上記の文章は冒頭で「質問」であることを明言しているので、質問への回答と直接関係のない部分に関しては考慮する必要が無くなります。つまり、「来週、沖縄に出張するのですが、」という部分は質問と直接関係ない(=熱中症対策は沖縄に限定されるものではない)ので、回答までのプロセスがよりシンプルになります。
必要な前提条件が少ない場合は、「質問です。」を記載する必要すらありませんね。
何か効果的な熱中症対策はありますか?
シンプルな質問を心掛けましょう。
主語/述語/目的語をはっきりさせる。
日本語は主語を省略しがちなので、英文を日本語直訳するようなイメージで、明示的に記載するように心掛けましょう。
質問文の中に必要な前提条件を全て書く。
普段からコミュニケーションを取っている人間同士の会話ではあまり気にしないことかもしれませんが、質問文の中に必要な前提条件を全て書くようにしましょう。
中学高校の定期テストで、問題文に記載されていない前提条件があったら困りますよね(難関校の入試は問題文に記載されていない前提条件が何かを探るのが主題だったりするので、そういう意味では説明がややこしいのですが、、)。
プロンプトに記載していない条件が考慮されることを期待しないでください。
会話の前提となる過去のやり取りは、質問文内で必ず参照する。
同一スレッドであっても、会話の履歴を参照出来ているとは限りません。
質問に回答する上で必要な会話履歴は、取引先にメール送信する時のように質問内で改めて参照するようにしましょう。
先日、以下のような質問をしたのですが、
>質問です。来週、沖縄に出張するのですが、何か効果的な熱中症対策はありますか?
予算3,000円以内で対策するとすれば、何がオススメですか?
注意点としては、ChatGPTのプロンプト入力フォームはEnterで改行することが出来ないので、メモ帳などで改行させたテキストを張り付けた方が視覚的に分かりやすくなると思います。
なるべく指示語を使わない。
主語省略の話と似ていますが、自然な日本語を心掛けるあまり指示語を多用すると、指示語の指し示す対象をChatGPTが誤って認識してしまう可能性があります。
「自然な日本語」を心掛けるのでなく、あくまで「ChatGPT」が読み取りやすいテキストを心掛けましょう。
最後にChatGPTの質問テンプレートを掲載しておきますね。
ChatGPT質問テンプレート
〇〇〇〇に関する質問です。
✕✕✕✕が△△△△になる理由を説明してください。
ただし、前提条件として以下を踏まえること。
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・~~~~
参考にしていただければ幸いです。


